WORLD'S END SUPERNOVA

WORLD'S END SUPERNOVA

ジャニーズのことはなんでも書きます、そして軽率に消します。ただの記録。

いつかどこかで見つけた夢を


原嘉孝くんと、目黒蓮くんの話。


何度も何度も書き直しては眠らせた下書きを、目黒くんのデビューへの餞に、ひとまず何とか形にしました(いい加減腐りそうなので)。

初めて書いたのは去年の春で、もうその時の文章は残っていないけど、呪いのような文章だったな、と思う。


私は、はらめぐを忘れないことが、はらめぐが良かったって思い続けることが、オタクにできる唯一のことだと思ったりしていた。それが嘉孝にとって救いになればいいと思っていた。でもそうじゃなかった、し、それは失礼なことなのかなと、今はそう思う。
思い出にしたいとかそんな綺麗な感情じゃないし、わたしはやっぱり「はらめぐが好きだ」と死ぬまで言い続ける気がするけれど、それでも、どうにか成仏したから、このブログは遺灰とでも思ってください。



2019年1月17日。

Snow Manに、3人のメンバーが加入するとの知らせ。

衝撃。「嫌だ」とか「やめてくれ」とかですらなくて、何言ってんのかわからなくて、思考停止したというか、正直意味がわからなかった。何?

混乱しかない一方で冷静な自分もいた。あけおめの関ジュ号泣事件と、のべつの目黒「声の出演」のこと、目黒の唐突な「僕は滝沢くんについていく」宣言のこと。あぁ、こういうことだったのかと。点と点が繋がった感覚だった。


はらめぐの話をすると意気込んでおいてなんだけれど、この頃の私の心配事やら何やらの半分は、康二のことでした。供養しそびれたブログ、ツイート、腐るほどあります。

けど、なにわの結成があって、龍太くんの卒業があったから、康二の加入に対してはまだほんのちょっとだけ前向きでした。全然納得はしてなかったし、6人のSnow Manだってそれなりにというか結構、大事だったけど、康二がアイドルとして生きる道があるのなら、ステージの上で生きる道があるのなら、藁にも縋る思いだったから。

でも目黒くんは違う。話が違う。
だって彼には、グループがあった。


るたこじのことを想う人達がTwitterに溢れている一方で、目黒蓮の隣にも相方がいたのにな、と思っていた。原嘉孝くん。入所以来ずっと一緒の目黒の相方。2人まとめて、はらめぐっていうんですけども。

嘉孝は、なんて言うかとにかく、あんな顔して可愛いひとだった。才能に溢れているのになかなかにメンタルが弱くて、目黒の強さに引き上げられているようなひとだった。昔の目黒がよく難しい顔して踊ってた横で、めちゃくちゃイイ顔して踊ってるひとだった。

目黒はいつも結構ツンツンしてたけど、嘉孝はと言うと、踊ってる目黒がかっこよくて舞台袖で泣いたり、目黒の舞台を観劇しに行って、目黒が出てきた瞬間に感極まって泣いて結果5回も号泣したり、ふまじゅりと飯行ったときにも目黒がかっこいい話してたり、とにかく目黒のことが大好きなひとだった。



はらめぐがいつからはらめぐとして認識されていたのか正確には分からないけれど、私が彼らを明確にシンメだと思ったのは2016年、

2人は風磨のサマパラに出ていた。ここのところたまに目黒がバラエティで出す、しんじゅりとかと一緒の、海の写真のやつ

MCで、このとき健人との雪解け直前くらいの時期だった風磨が、はらめぐのことを「羨ましい」と言った夏。

てらはらとかつぐめぐとかもあったけど、サマパラの頃には多分、みんなの共通認識として、はらめぐがいた気がします。

ふたりが宇宙Sixとして初めて世に出たのは、嵐のあゆはぴ初日、札幌。本当にたまたまだったけど、宇宙Six誕生の瞬間に私は立ち会っていた。なんだその名前wwwと思ったら、見覚えありすぎるメンツで、ぜいのファンとか寺西、森継のファンからしたらハ?!って感じだっただろうけど。その日はらめぐは、この先もきっとずっと一緒だという、緩やかな約束を貰った。


同じ日にこの世界に入って、無所時代を一緒に過ごして、いつからかシンメになって、ぜいの後ろについて、宇宙Sixになって。宇宙は途中から5人になって、目黒はセンターになったからシンメではなくなったけど、はらめぐは、唯一無二の"パートナー"だった。ずっと一緒だった。ずっと一緒だと思ってた。
でもそうじゃなかった


目黒の、というか三人の加入が発表されて真っ先にブログの更新が回ってきたのは、Snow Manの誰でもなく、嘉孝だった。


1/20。嘉孝の6chu。

分かったことは、とにかくまだ何一つとして説明できることがないという事だけだった。

「今後どんな活動をしていくかは、メンバーとたくさん話し合う」「スタッフさんとも打ち合わせを重ねる」

全部がこれからの事だった。

それなのに、翌日の翔太くんのすの日常では、6人で話し合って決めたと書いてあった。大吾のブログでも、「初めて聞いたときは驚いた」というようなことが書いてあった。あぁ、みんなにとっては、過去形なのか。それなのに、宇宙はなにも知らなかったのか。分かるよ、デビュー路線じゃないし、ファンの数も比べ物にならない。私だって掛け持ちだし。扱いの差なんかいつも目に見えてた。それでも、せめて嘉孝には、話をできなかったのか。

口止めされていたの?それとも本人すら兼任だと知らなかった?脱退だと思っていたのだとしたら尚更話をするはずでは?分からない、なにも。当たり前だ、嘉孝に分からないことが私に分かる訳がない。


「ライブだって5人揃って必ずやるから」
「おれは目黒を信じる」

信じるってなに、嘉孝が信じる目黒って何?


「だって兼任なんだもん」

もんって何。子どもじゃないんだから。駄々っ子じゃないんだから。嘉孝は、賢い人だから。嘉孝がどんな思いでこの文章を打ったのか、考えてたら泣けてきた。兼任なんて上手くいった試しないって誰もが知っていた。それでも、兼任だから、って、まるで自分に言い聞かせるみたいだった。


目黒が宇宙を捨てたなんて言葉もTwitterで目にした。そんな言い方しなくてもって思ったけど、否定は出来なかった。

はらめぐに、宇宙Sixに、仲良しこよしを求めていたわけじゃない。それに大前提として、今回の加入は間違いなく目黒にとって出世であり、英断だ。そんなことは分かっています

でも離れるなんて考えたこともなかった。それはきっと目黒にとっても同じはずで、それなのに、こんなにもあっさり嘉孝の手を離した目黒が、どうにも、どうしても、信じられなかった。


2/5。目黒の6chuが更新された。
スノ担の友達から、「ちょっと目黒無理かも笑」って言われて、飛んで見に行った。なるほど確かに、これはフォローのしようもないな。なんてやけに冷静に思った。

案の定、読んだ一部の(というよりも大多数だったかも知れない)オタクが目黒のことをこれでもかというくらいに叩いた。悔しかった。私も正直、なんだよこれって思った。それでも、悔しかった。違うんだ、目黒ってほんとはこんなんじゃない、そうじゃないんだっていいたかった。でも、うまく言えなかった。


私はたぶん目黒に、納得できなくてもいいよって、怒ってもいいよって言ってほしかったんだとおもう。でも目黒はそんな言葉をくれなくて、びっくりするほど強いことばかり言っていて、とっくのとうに前を向いていた。大して知りもしないくせに、私の知らない目黒がいると思った。


尻拭いをするみたいに、更新日でもなんでもない日に、江田ちゃんのブログが更新された。ふっかも、「言い方が下手な人も中にはいる。」なんて、あからさまに目黒のフォローに回っていた。
また、Twitterが荒れた。もう見ていられなかった。



それからいくつか雑誌が出た。
ニュアンスだけど、嘉孝は、「兼任発表の日は一日中泣いた。その後何日間かは何もできなかった」というようなことを言っていた。

江田ちゃんは、「オレらが目黒を横アリに連れて行きたかったし、アイツが経験する初めては宇宙Sixで経験してほしかった」と言った。

悔しかった。でもやはり、何も言えなかった。
何か言えば言うほど、宇宙Sixが惨めで可哀想なグループになりそうだった。私の感情は多分、怒りであり、不信であって、決して同情を煽りたい訳ではなかった。
それに宇宙の話をできる人は周りに全然いなかった。でも康二の話はいくらでもできた。とりあえずいまは、はらめぐのことを考えるのをやめようと思った。



9人のYouTubeが始まった。受け入れるもんか、とか思ったりもしてたけど、あっという間に距離が縮まっていく9人を見ていたら、好きになるのを止める方が難しかった。人間、立ち直れるように出来てるんだな、なんて、他人事のように思った。

あんなに康二のこと叩いてた人たちもいつのまにかめっきり減って、目黒もラウールも、少しずつだけど受け入れられていっていた。

どうにも閉鎖的で、もうこれ以上も以下もなかったように見えていた6人の間にも、文字通り新しい風が吹いた(初めは新しい風ってなんだそれって思ってたけど)。
守るものが3人も増えた照くんは、なんだかすごく大人に見えた。康二が入って早々に、距離感0で受け入れてくれたのは佐久間くんだった。そんな2人にバラエティは任せて、ふっかは少し肩の荷が下りたように見えた。最初は康二の距離感に戸惑っていた翔太くんも、康二のギャグに大口開けて笑っていた。最年少だったあべちゃんが後輩にいじられる図は新鮮だった。弟に甘えられるだてさまは、ちょっと戸惑いつつも嬉しそうだった。


そして、もう二度と埋まることはないと思っていた康二の隣に立ったのは、目黒だった。
るたこじのオタクたちが、少しずつめめこじを好きになって、なんだか傷が癒えていくようなTLをぼんやりと眺めていた。私もたぶんその1人だった。

めめこじというコンテンツのおかげもあって、心配したのがアホらしく思えるほど、みんなあっという間に目黒の沼に落ちていった。(びっくりした。そりゃ顔いいしスタイルもいいし声もいいし根性あるし最高の男だけど、手のひら返すの早すぎないかと思った)


かといって、るたこじも相変わらずで、龍太くんはマウントとってんのか?というくらい、ブログに康二のエピソードやら写真やらを上げまくっていた。もしかしたらそれはファンへの優しさだったのかもしれないけど、ただのマウンティングにしか思えなくて、笑った。
私はちゃんと笑えていた。はらめぐのこと少しずつ、忘れていけそうな気がしていた。


3月。おそらく誰よりも嘉孝が客席で泣いた、亮ちゃんと目黒の舞台「桃山ビートトライブ」の再演が決まった。目黒が務めた役を引き継いだのは嘉孝だった。原で良かった、原が良かったと目黒は言った。その言葉が、嬉しかった。

私が恐れていたようなことは大してなくて、るたこじ同様はらめぐも相変わらずだった。安心した。だからこそ、めめこじが光の速さで距離を縮めていくのが楽しかった。
めめこじ尊いな。2人が出会ってくれてよかった。目黒が康二と一緒にスノに来てくれて良かった、これは素晴らしい運命だ、きっとそうだ、そう思った。


スノにいる目黒は、全ての仕事が新鮮で、慣れなさそうで、でも嬉しそうだった。
私は、それがどうしようもなく嬉しくて、どうしようもなく、寂しかった。


5/6。のべつまくなしの東京千穐楽に、目黒と林くんがきた。

私はその場にいなかったから分からないけれど、カテコで手を繋いで挨拶をしたあと、嘉孝ははけるまでずっと、目黒の手を繋いだまま、決して離さなかったと、レポを読んで知った。
嘉孝がどんな気持ちでいたのかなんて、私には知りようがないけれど、目黒を諦めないという嘉孝なりの決意であればいいな思った。


東京ドームで野球がしたいなんてトンチンカンなこという目黒をみて、バカだなぁと思った。
ねぇ、どうするの。このままさっさとデビューしたらどうするの。宇宙、5人でライブするって言ったのに。
兼任の手前、スノでデビューしたいですなんて、大声で言えるわけないじゃん、でもデビューさせてあげたいじゃん。そんな楽しそうにブログでメンバーの個人仕事宣伝してる場合じゃないよ。
なんで兼任なんかしたの、ねぇ。


6/27。江田ちゃんとこーてぃと一緒に、目黒が桃山の見学に行った。久しぶりに、5人揃った。
(嘉孝は目黒に「5回以上泣かせる」と意気込んでいたけど、目黒が泣いたのは1回だけだった。)
islandtvも更新された。なんとか彼らが「宇宙Six」をし続けようとしていることだけが、ひしひしと伝わってきた。


夏が来ようとしていた。
相変わらず、宇宙の現場はない。


7月末。ご縁があって、スノのサマパラにお邪魔した。この頃にはもう、YouTubeでの9人のスノに見慣れていて、めめこじに日々湧いて、ふかこじに湧いて、康二くん!康二!って名前を呼んでれる8人をみては幸せな気持ちでいっぱいで、とにかく仕事が楽しそうな目黒が可愛くて、いわふかに負けないくらいラウールを可愛がって、毎日毎日、寝ても覚めてもスノの話ばかりしていた。

語彙力皆無で申し訳ないけれど、本当に、頭空っぽになるくらい楽しくて、9人のスノ最高!になった。チョロオタすぎて引いた。でも楽しくて楽しくて、幸せだった。

宇宙Sixで、背の低いみんなに合わせてもの凄く腰を落としていた、少し窮屈そうだった目黒は、長い手足を存分に伸ばして、のびのび踊っていた。

あ、Snow Manの目黒蓮だ

そう思った。好きだなって、素直に思った。
少しの後ろめたさに、見ないふりをした。




8/8、Jr.ドーム。
血眼でチケット探したけど、詐欺みたいなチケツイばかりで疲弊して、何やってんだろ自分って冷静になって、結局家から見た。
何があるとは言われていないけど、何かあることが察せないほど、ぬるい気持ちで追ってきたつもりは無い。

4.7.インチの小さな画面越しでも分かるくらい、異様な空気に包まれていた。なかなか出てこないスノスト。ストは、デビューするだろうと思っていた。
じゃあ、スノは?
期待と不安が綯い交ぜになって、正直言って大して自担の顔なんか見れやしなかった。


次々に、発表がなされていく。個人仕事。グループの仕事。それらが全て前座に思えるくらい、もう空気が違っていた。もうなにも頭に入ってこない。Twitterの文字が追えない。

あ、いくな。

そう思った瞬間に、どでかくスクリーンに映し出された、デビューの文字




それがあまりに9人に相応しくて、目黒蓮に相応しくて、ショックなんてちっともなくて、

「あ、avexなんだ、嬉しいな」なんて、場違いなことだけが、ぽっかり頭に浮かんだ。




兼任という二文字をみたあの日から、もう半年も経っていた。あの日からずっと、いつかこういう日が来ることは分かっていた。みんな知っていた。
いつか、目黒が選ぶ日が来る。
どちらかがデビューするときは目黒がもう片方を卒業するときで、それはおよそ間違いなくスノでのデビューかつ宇宙からの卒業だということを、悲しいけれど分かっていた。初めからタイムリミットが決まっている兼任だった。

なんで兼任にしたんだろうって、ずっと考えていた。だけどそもそも、目黒が決めたことなのか、結局分からずじまいだった。きちんとお別れができるような5人の現場の予定はなかった。作ろうとしていたのかもしれないけど、そんなの彼らが決められることでは、ないのだから。


デビューを告げられた時、目黒は、一つの迷いもなく、真っ直ぐに拳を突き上げた。
曇りのない目だった。前だけを見ていた。



5人の宇宙Sixにとって最後のステージが始まった。先輩にもらった、大切な持ち曲。
UNIVERSEの最後、みんなが目黒を囲んで、背中を押すようにして触れていた。
みんな、笑っていた。

目黒は、「宇宙最高!!!!!」って、叫んだ。胃の底から沸き上がるような、がなるような声だった。

その言葉に少しの嘘もないと、そう心から思えた。何とも美しい、最後のステージだった。



次の日になって、islandTVが更新された。
あ、これがお別れの動画なんだなって、サムネを見てすぐに悟った。
ごめんね、1000日目だったなんて、ちっとも知らなかった。

嘉孝が、「俺らの関係は変わんねぇから」って言った。変わらないなんて、そんな訳ないんだけど、嘉孝がそういうのなら、そうなのだと思った。


私は、8.8のレポを回収していた。数えきれないほどのレポの中でも、ちらほら宇宙のレポをみつけた。すれ違うとき、メンバーと目黒がハグをしていたこと。
Twitterとは便利なもので、目黒は誰よりも長く、嘉孝と抱き合っていたよ、と名前も知らない誰かが教えてくれた。
嘉孝の気持ちも、目黒の気持ちも、なんにも知らないけど、私にとってはそれが世界の全てで、たった一つの救いだった。

はらめぐのオタク、成仏しよう。そう決めた日だった。



季節が巡るのは本当にあっという間で、気づけば秋になった。
待ちに待った、宇宙の単独コンサートが決まった。グローブ座なんて舐めてるのか知らないけど、当然外れた。某サイトじゃ4万を切らないし、そもそも数が少なすぎてTwitterでも見つかりそうにないし、私のスケジュールの問題もあり、ちょっと行けそうにもなかった。

目黒は見に行くのかな、客席の目黒に、4人の宇宙はどう映るかな、どうせ見学席でも頭一つ抜けちゃう目黒を見つけて、嘉孝はなにを思うかな、ステージで泣いたらだめだよ。なんて思ったけど、目黒にそんな暇はなかった。そりゃそうだね。


冬になった。

あっという間に、デビューのその日はやってきた。
私はもうとっくのとうに、目黒に心からのおめでとうを言えるようになっていた。

そして、のべつ改。4人の宇宙Sixに会いに行った。

大切な仲間をスノに送り出した者同士、龍太くんと宇宙が同じ舞台に立つというだけでも不思議な巡り合わせなのに、康二の隣にいた龍太くんと、目黒の隣にいた嘉孝が、どんどん仲良くなるのは、なんだか運命的だなぁと思った。

どちらも自分の推しだからそりゃそうなのかもしれないけれど、康二と嘉孝はちょっと似ている。メンカラオレンジってこうだよね、の人。
康二が目黒に懐いた(懐いた?)ように、嘉孝が龍太くんに懐いた(懐いた。)のはすごく自然なことだなと思った。

舞台は、月並みすぎる言葉だけれど、本当に素晴らしかった。この感想を書くと一本のブログになってしまうので割愛するけど、「目黒のいない宇宙Six」なんかじゃなくて、ちゃんとこれが「宇宙Six」だと思えた。のべつは役が当て書きだから、どうにも、台詞の端々から、4人の宇宙Sixとしての決意のようなものを感じ取ってしまって、ただただしんどくて、でもしんどいだけじゃなくて、ああ、強いな、かっこいいな、ついていこうって、そう思えた。

最年少になった嘉孝は、めちゃくちゃ頼もしくて、演技が上手くて、歌が上手くて、ダンスが上手くて、めちゃめちゃ輝いていた。

はらめぐの嘉孝じゃなくて、原嘉孝という一人のアイドルのファンになれたことに、酷く安心した。




気づけば一年経っていた。
加入発表からデビューまで。私がスノの話をする時の主語はおよそ全部「康二」だったけど、その康二の隣にいた目黒を見ながら、いつもどこかで嘉孝のことを考えていました。
嘉孝、大丈夫かな。悲しいかな。悔しいかな。辞めたりしないかなって。

それでも、やっぱり私の愛したアイドルは、どこまでも強くて、私がうじうじ悩んでる間にも、どんどん前に進んでいた。

変わっていくことはたくさんある。夢を掴むのはほんの一瞬のタイミングで、そのために足踏みしている時間はない。
そして、変わっていくものの中で、変わらないものもあるらしい。肩書きが変わろうと、場所が変わろうと、変わらないものがあるらしい。

それを教えてくれたのは他でもない、嘉孝と目黒だった。



はらめぐが好きでした。
宇宙担なんて名乗れるほど追いかけなかったし、嵐のコンサートでうちわを持つことだってしなかったけど。
それでも、はらめぐが、大切で、大好きでした。


嘉孝は、「はらめぐはもう存在しなくなった」と言った。目黒は、「終わったんだと思う。でも俺は出会った日からずっとライバルだと思ってるから」って言った。

私ももう、はらめぐの未来を考えることはないと思う。過去にすがることもしたくない。

だけど、はらめぐは、確かにそこにいたから。
終わっちゃったけど、ふたりがふたりでいた時間は決して消えることはないから。

これからも、2人はずっと変わらず同期で、変わらず友人で、変わらず、永遠にライバルです。






目黒蓮くん、デビューおめでとうございます。

私の大好きな原嘉孝くんが、大変お世話になりました。

私の大好きな向井康二くんを、これからどうぞ、よろしくお願いします。





先の見えないこの宇宙で、はぐれないように、迷わないように、
決して繋いだ手を離さなかった嘉孝は、今度こそその手で、夢を掴みとるのかな。
ねぇ、嘉孝、君の夢はなんですか?
こっそりでいいから、今度教えてね。